ネアンデルタール人と現生人類は混血していた?

ぽにょりん

2010年05月07日 04:08

毎日jpに個人的に興味をひかれる記事が出ておりました。



ネアンデルタール人:ヒトと混血の可能性 ゲノムを解析(毎日jp)
http://mainichi.jp/select/today/news/20100507k0000m040136000c.html


 ヒトと、ヒトに最も近い種で絶滅したネアンデルタール人のゲノム(全遺伝情報)を独米などの研究チームが比較した結果、過去に一部が混血し、ヒトにもネアンデルタール人に由来する遺伝子が残っている可能性があることが分かった。チームが7日発行の米科学誌サイエンスに発表した。【斎藤広子】

 独マックスプランク進化人類学研究所などの研究チームは、クロアチアで出土した約3万8000年前のネアンデルタール人3体の骨の化石の細胞核からDNAを取り出し、ゲノムを解析。アフリカ南部▽同西部▽パプアニューギニア▽中国▽フランスのヒト5人のゲノムと比較した。その結果、アフリカ人を除く3人の方がネアンデルタール人のゲノムと一致する率がわずかに高かった。チームは、アフリカで誕生したヒトの一部が8万年前以降にアフリカを離れた後、ユーラシア大陸に広がる前に中東近辺でネアンデルタール人と混血した可能性があると指摘。「ヒトの遺伝子の1~4%はネアンデルタール人に由来している可能性がある」と推測している。

 これまでヒトの細胞内のミトコンドリアDNAの分析などから、ヒトの祖先はアフリカで15万~20万年前に誕生して以降、絶滅した他種と混血しないまま、ユーラシア大陸を経て全世界に広まったという「アフリカ単一起源説」が主流だった。一方、ネアンデルタール人については、ヒトと共存する時期があったことや、両者の交流を示唆する石器が発見されていることから、混血の可能性も指摘されていた。

記事より一部引用*


昔読んだナショナルジオグラフィックの記事ではネアンデルタール人とヒトとの交配はなかったとされていました。

そのときは、母系遺伝子のみが受け継がれるミトコンドリアDNA(mtDNA)の解析から混血はないと判断したようです。
(mtDNAは細胞中に沢山あるため、古代の遺骨から取り出しやすいそうな)


記事を読む限り、今回は両親の遺伝情報を受け継ぐDNAを骨から取り出すことに成功し、
その解析によって混血の可能性があったことが示されたようです。



参考:

ニュース - 古代の世界 - ネアンデルタール人と現生人類の交配はなかった(記事全文) - ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=95961871&expand

特集:ネアンデルタール人 その絶滅の謎 2008年10月号 ナショナルジオグラフィック NATIONAL GEOGRAPHIC.JP
http://nng.nikkeibp.co.jp/nng/magazine/0810/feature02/

DNA鑑定保存の日本ジェノミクス
http://www.japangenomics.co.jp/dna/difference.html



現生人類より脳の容積が大きかったらしいネアンデルタール人が何故絶滅したのかは未だ謎ですが、我々の中にも彼らの痕跡が残っているとしたら興味深いものがありますね(`・ω・´)






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