2011年11月22日 06:45
東日本大震災で被災した宮城県亘理、山元両町の農業復興を支援しようと、大阪府高槻市の高槻青年会議所(高槻JC)は20日、みやぎ亘理農協(亘理町)に塩水淡水化装置1基を寄贈した。両町では津波で農地の地下水の塩分濃度が高まり、農業用水として使えない問題があり、農家が浄水装置などを必要としていた。
亘理町の中町東公園であった寄贈式には、高槻JCや農協の関係者ら約30人が出席。高槻JCの福村弘文理事長は「この震災は国民全体の問題。被災地が復興に向け、一歩でも前に進めるよう支援を続けたい」と話し、同農協の横山仁一花卉(かき)部会長に淡水化装置の目録を手渡した。
同農協の岩佐国男組合長は「支援に心から感謝している。亘理の農業を生まれ変わらせるために頑張りたい」と述べた。プロ野球東北楽天の公式チアリーダー東北ゴールデンエンジェルスも参加し、寄贈式を盛り上げた。
塩水淡水化装置は持ち運び可能な大手合成繊維会社製で、高槻JCの会員が約600万円の資金を出し合い購入した。12月にも同農協に納入され、両町のイチゴやキクなどの生産者が農業用井戸水の浄化に使う予定。