2010年08月24日 22:07
県や仙台市などでつくる仙台・宮城観光キャンペーン推進協議会(会長・村井嘉浩知事)は23日、仙台市内のホテルで仙台市内で理事会を開き、秋に開催している観光キャンペーン「仙台・宮城『伊達な旅』キャンペーン」を、来年から夏季(7~9月)に移すことを了承した。2012年度の開催を目指しながら「落選」した、JRとのタイアップ観光宣伝「デスティネーションキャンペーン(DC)」の13年夏の開催実現を目指すための措置で、県と仙台市は年内に13年夏のDC開催をJRに申し入れる。
夏季移行は、DC以降定着した「宮城の秋」に加え、直前の夏の観光を売り込むことで、さらなる誘客につなげるのが狙い。夏のキャンペーンはDCのプレ企画として2年間続ける計画で、10月の協議会臨時総会で正式決定する。
DCはJR6社と自治体が連携し、全国規模で観光地と特産品をPRする大型キャンペーン。宮城では08年10~12月に初めて開催し、期間中は前年同期を約90万人上回る約1584万人が県内を訪れた。12年度の開催にも立候補していたが、競合する自治体が多く選から漏れていた。
県ではDCでの誘客効果を維持しようと、09年秋(10~12月)に「仙台・宮城『伊達な旅』キャンペーン」を実施し、期間中、過去最多となる1587万人の観光客入り込み数を記録。秋開催としては最後になる10月からの本年度のキャンペーンでは、岩手・宮城内陸地震からの復旧が進む栗駒山周辺の観光を集中的に売り込む。
協議会は「定住人口が減る中で、地域活性化につながる観光に力を入れたい。官民一体で心からのおもてなしに磨きをかけ、激しい争奪戦となる誘客に備えたい」(村井知事)とし、今後、13年夏のDC開催に向けた運動を展開していく。