2010年01月14日 08:40
アニメを生かした地域づくりを進める県は、観光推進キャラクター「むすび丸」を登場させたアニメの制作を12日から始めた。国の緊急雇用創出事業を活用した雇用対策も兼ね、未経験者を新しく臨時採用して制作していく予定で、制作会社側は「アニメ文化のすそ野を広げていきたい」としている。(石井力)
昨年、白石市内に進出を決めたアニメ制作会社「旭プロダクション」が県から受託して制作する。最大で36人を2月末まで雇用する考えだ。制作するアニメは、県の広告塔となっているむすび丸の「誕生秘話」などを紹介するものと、「早寝早起き朝ごはん」運動の音楽に合わせて、むすび丸がかわいらしくダンスなどをするものの2本で、それぞれ2分30秒ずつの予定だ。
3月初めからテレビで放送するほか、同月末の東京国際アニメフェアにも出展するという。
この日は同市亘理町の市情報センター「アテネ」で、新規雇用された20~60代の16人がパソコンを使ったアニメづくりを教わった。16人はスムーズに動くようにする「動画」と、色づけする「仕上げ」の作業を担当する。
今後、仙台市青葉区内の専門学校でも作画作業を始めるほか、声優のオーディションも実施し、「宮城発」のアニメに仕上げていくという。
「早寝早起き朝ごはん」のアニメはDVDにして県内の小学校や幼稚園などにも配布し、食育活動に生かす。
旭プロダクションの曽根孝治・取締役制作本部長は「プロとして作品を仕上げるとともに、アニメの制作に興味のある方にかかわってもらって関心を高め、地域とアニメ文化を盛り上げていきたい」と話している。