2009年10月04日 15:08
●各種ツアーも充実
「仙台・宮城【伊達な旅】キャンペーン」が1日スタートした。県やJRなどが観光客を呼び込もうと、昨秋の「仙台・宮城デスティネーションキャンペーン(DC)」、一昨年の「プレDC」に続く試みだ。これまでのJR6社合同から、今年はJR東日本のみとなり旅行企画などは減ったが、地元はDCを通じて洗練させた「質の高いおもてなしで観光客をひきつけたい」と意気込んでいる。
キャンペーンの呼び込み文句は「美味(う・ま)し国 伊達な旅」。宮城の強み「食」を、ご当地グルメで売り込む。仙台市内のすし店12店舗が7月中旬に完成させた「仙台づけ丼」もそのひとつだ。
青葉区の小判寿司(ず・し)店主の鞠古(まり・こ)行雄さん(60)は「南三陸で揚がったソイやマコガレイなど旬の白身魚をふんだんに使っています」とアピール。また、松島の「かき丼」や登米の「油麩(あぶら・ふ)丼」などもある。
事務局によると、昨年評判だったのが地元の人たちによるボランティアツアー。多賀城市では有志35人が日本三大史跡・多賀城跡の歴史を分かりやすく語る。ガイドの幹事を務める渡辺英悦さん(72)は「DCでの要望を踏まえ、江戸時代の俳句や和歌についてもみんなで勉強し直した」と話した。
七ケ宿町では5人のガイドが江戸時代の旅姿で宿場町の町並みをともに歩く。ゲーム「戦国BASARA」で話題の片倉小十郎の城下町・白石市では、白石弁を交えて小十郎の秘話を物語る。
鉄道と組み合わせたバスツアーは昨年より数が減ったが、各市町村はルートを吟味し改善を図った。鳴子温泉を出発し平泉経由で岩手県一関市をまわるバスツアーはルートは昨年と同じだが、各地で地元野菜や絵はがきなどのミニプレゼントが付く。
塩釜神社や松島を巡るツアーでは、塩釜商店街の散策が目玉のひとつ。昨秋より充実が図られた「おもてなしチケット」を使えば「めかぶぶっかけ生マグロ」が2千円で食べられるなど特典満載だ。
塩釜の商店街おもてなし会の代表熊谷典久さん(55)は言う。
「DCでおもてなしの大切さを知った。これは当たり前のようにするべきことだっ
た。優れた地元の素材を心で生かして提供する。それが『また来たい』につながる」
●白石うーめんのフェアも始まる
伊達な旅キャンペーンに合わせ、「白石うーめんフェア」も始まった=写真。仙台、白石両市の計10店でうーめんを使ったオリジナルメニューを用意、「店を渡り歩き、うーめんの新しいおいしさを味わってほしい」と呼びかけている。31日まで。
昨年に続き2度目のフェア。主催する奥州白石温麺(うー・めん)協同組合によると、全出荷量のうち仙台市内での消費量は「1割」と言い、「おひざ元の眠れる大消費地仙台で、多くの人に食べてほしい」と期待している。
白石市内の4店では「天ぷらうーめん」「親子うーめん」など伝統的な食べ方が中心で、仙台市内ではイタリアンや洋食風の独自メニューで「うーめんのグラタン」や「秋野菜たっぷりカレーでうーめん」などが用意されている。店舗の案内などは同組合(0224・25・0124)へ。
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